祖父母が生前入っていた互助会を解約したい

[お坊さん便] 法事法要手配チケット (移動なし)

はじめに

今回は普段と全く趣向を変えたお話です。

昨年、祖母が95歳で亡くなったときの話です。

 

祖母は生前「互助会」というものに加入していたんですが、この「互助会」は死亡時に自動解約されるわけではなく、解約手続きをしなければならないことがわかりました。

 

世の中知らない事って、まだまだたくさんあるんだよ、というのが今回のお話。

 

 

経緯

祖母は長年認知症を患っており、亡くなったときにはすでに施設に入居して10年が経過していました。

そんな状態ですから、葬儀に参列してもらうような知人はほとんどおらず、ごく身内だけで家族葬を執り行いました。

 

しかしながら、亡くなってしばらくすると祖母宛に郵便物が!

開けてみると、どうやら生前加入していた互助会の定期刊行物らしい。

 

そもそも互助会って何?」という人のために簡単に説明すると、事前に葬儀社の会員になることで受けられる割引サービスだと思ってください。

一定期間にわたって毎月数千円を積み立てておくことで、会員価格で葬儀や法要、結婚式などを行うことができるシステムになっています。

「会員価格で祭壇を借りられる」という利点はあるものの、実際には葬儀にかかる費用を他に支払う必要があります。 

万人にとってお得なサービスというわけではなく、葬儀の内容によってはかえってムダになってしまうと感じられることもあり得ます。

 

当然ながら、祖母の葬儀はとっくに済ませており、今後互助会を利用することはまずありません。もっとも、ウチは家族葬だったので、たとえ葬儀前だったとしても互助会を利用するケースには当てはまらなかったと思います。

 

どうやら積み立て期間は終わっているらしいが、定期刊行物が届くのも煩わしいし、後になって何か請求されたりトラブルになるのも嫌なので、この機会に解約することにしました。

 

ちょうど遺産相続を相談していた司法書士に聞いたところ、互助会は解約時にトラブルになるケースも多いらしい。

互助会の解約渋り トラブルの実例|葬儀相談員 市川愛事務所 リリーフ

解約専用の窓口に電話をかけ、自動音声の質問に答え、最後に電話番号を入れて折り返しの電話を待つことになったのですが、一週間経っても何の連絡もありません。

代表電話に強い口調で抗議を入れると、すぐに折り返しかかってきて、「代理店が閉店したからよくわからない」だの、「調査中」だのと、何人もの人に電話を代わりながら、繰り返すばかり

 

司法書士のアドバイスによると、

  • 解約請求は書面で郵送すること
  • こちらの電話番号を聞き出そうとするが絶対に教えないこと

だそうです。電話だと担当者が不在だからなどと理由をつけてたらい回しにされたり、解約させないよう説得してきたりするようです。

 

こちらにも参考になる情報がありました。

双葉葬祭WEBページ

代理人が解約の手続きをする場合、加入者本人から「解約に関わる一切の権限を委ねる」旨の委任状が必要です

 

ウチの場合、加入者ではなく代理人が解約するケースですが、加入者が死亡しており委任状を書けませんので、加入者が死亡したという事実と解約に必要な書類を送るように書面で伝えました。

 

そして1週間後、互助会から解約書類が送られてきました!

その際、15年前に他界していた祖父の分の契約があることを教えてくれ、そちらも解約手続きをしてくれました。

 

二人で36万円の積立金に対して解約手数料は4万円と決して安くはないですが、それでも15%程度と言われる業界平均よりはマシなため、まずまず良心的な業者だったのではないでしょうか。

 

というわけで、トラブルが多いと言われる互助会も無事解約できましたとさ。めでたしめでたし。

 

まとめ

ウチの場合、加入者が死亡していたため、解約書類として代理人の戸籍謄本(代理人と加入者の関係を証明する書類)や加入者の除籍謄本(加入者の死亡を証明する書類)が必要だったり、役所で取らないといけない必要書類は多かったです。

 

互助会は利用するにしても解約するにしても、契約内容に不透明でわかりにくい部分も多く、トラブルも多く報告されていることから、積極的に加入を勧められるようなものではありません。

 

また、超高齢社会の現在では、亡くなる年齢に達する頃には施設に長期入居(ウチの場合は10年)しているなど、ほとんど外部と行き来の無い状態となっていることも多く、互助会のメリットを受けられない家族葬などの20~30万円程度で済む小規模な葬儀が大半になっていくと思われます。

その意味でも、もはや互助会というシステム自体が時代に合わなくなっているように思います。

 

古くから葬儀や結婚式のような慶弔事で金額を気にするのはタブーとされ、それを理由に法外な値段がまかり通ってきましたが、「お坊さん便」に代表されるように価格の透明性は時代のニーズなのだと思います。

 

「お坊さん便」のレビューを少し読みましたが、みなさん概ね満足しているようです。

そもそもちょっと読経しただけで何十万も取られる方がおかしいのです。

普段から行き来があるわけでもない「お寺のお坊さん」に頼むくらいなら、少なくとも価格面では良心的な「お坊さん便」でも構わないという人が、今後は間違いなく増えると思います。